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30.ろうそくの科学 [化学]

 2007年度のノーベル平和賞映画不都合な真実」をつくり「人類が引き起こした気候変動に関する知識の普及に尽力した(ノーベル委員会)」アル・ゴア前米副大統領に授与された(単独受賞ではない)。

 この映画は今年のはじめに日本でも公開され、見た人も多いでしょう。本も出ている。実は僕はまだ映画は見ていない。本は読んだけど。^^; 春の保護者会で「見た方が良いですよ。」と言っておきながら。DVDが出ているのですぐに見てみます。

 朝日新聞夕刊の「地球防衛家のヒトビト」でもさっそくネタにされていたが、われわれの世代としては「ゴア」と言えば地球征服を狙う悪人。こんな奴↓

 

「やはりまずい」というご指摘をいただいたので(ご指摘ありがとう)、手書きに変えてみました。手塚治虫が描いたんじゃないよ。わかるか。

 手塚治虫が1965年に連載を始めたマンガ「マグマ大使」の中に出てくる「宇宙の帝王ゴア」で、地球征服を狙う。皮肉にもこのゴアと戦うマグマ大使を作った正義の味方は「アース(つまり地球)」という名の謎の博士。

 秋田書店から出ているものの第1巻だけ持っているので、読みかえしてみたけど、手塚治虫の全盛の各誌に描きまくっていた頃の作品だから、ちょっと内容が雑だなぁ。たいしておもしろくないけど、ゴアは強烈に印象に残る。

 ところで、こういった時事問題は、理科では意外に入試に使われる。去年の「冥王星が惑星からはずれる」ということも開成、学大などで使われた。

 今年で言えば、この「不都合な真実」、我が月探査衛星「かぐや」、異常な高温だった夏、5月頃のニュース出たやっと発見された「花咲かホルモン(正式には花成ホルモン) 」、燃料電池自動車もいろいろ話題があった。難関校受験中3生はこういったことについては一通りの知識を持っていた方がよい。公立高校入試ではあまり見かけないが、一応知っておこう。

 今週は大名著であるファラデー著「ロウソクの科学」を紹介しよう。これは1861年に行われたロンドンの王立研究所で催された少年少女向けの全6回のクリスマス講演(まだ続いている!)の記録である。

 ロウソクを題材に、その燃え方、燃えるには酸素が必要なこと、燃えて二酸化炭素や水を生じること、そのことからロウソクに炭素や水素が含まれていること、炭素や水素の性質、そして人間もロウソクと同じように酸素を取り入れ、二酸化炭素を放出して生きていること、その二酸化炭素は植物が利用することまで、見事なつながりを持って、実験によって次々と明らかにしていく。

 

 “ロウソク”を明らかにしていくために、実験はロウソクだけにとどまらない。例えば、銃身に詰めた鉄くずの中に水蒸気を通すと、水(蒸気)の中の酸素が鉄と反応し、銃身の反対側からは水素が出てくる。その水素の性質をさらに明らかにしていく。

 水の電気分解まで行って、酸素や水素の性質を明らかにしていく。ちなみに電気分解はファラデーの研究テーマの一つ。

 ファラデー(1791-1867)は電磁誘導の発見などとても幅広い研究分野を持つ偉大な科学者だ。 その師に「私の最大の発見はファラデーを見いだしたことだ。」と言わせるほど。

 その偉大なファラデーが少年少女向けに丁寧に丁寧に一つ一つの事象を様々な角度から解き明かしていく。この講演を生で聴いた子ども達の何という幸せ!生で、いやDVDでもいいんですけど、聞きたいなぁ。この本を読んでいると、ここまで準備して話しをするのか、と思う。また、その着想の豊かさに驚く。

 僕はこの本を高校生の時に岩波文庫版で読んだ(そういう大人の人も多いはず)。当然岩波文庫だと思っていたら、今は角川文庫なんですね(もっとも初版は意外に古い)。翻訳者も変わっていました。

 さて評価だが、翻訳が講演の再現に力点を置いているので、その公演を見ずに本だけ読むのは、多分中学生にはちょっときつい。内容はもちろんすばらしい。科学する基本姿勢が込められている。でも中学生が読み通すのはちょっときびしそうだなぁ。高校生にはぜひ読んでもらいたいなぁ。 

中学生で読める度:★★★☆☆
◆内容充実してる度:★★★★★

 
ロウソクの科学 (角川文庫)

ロウソクの科学

  • 作者: 三石 巌, ファラデー
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 1962/10
  • メディア: 角川文庫
    価格 : 380円

 

 ところでロウソクを上から見たことがある? こんな感じだよ。

 どうなっているんだろう? と思うことが科学の第1歩だね。

  
 
 

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コメント 16

法然上人ver2

学校の中間の範囲で、
いまさら聞きづらいのですが、
昼に太陽以外の星が夜に比べてほとんど見えない理由は、
・太陽の光のほうが強いから
・太陽に隠れて見えないから
ですか?
よく、わかりません。
by 法然上人ver2 (2007-10-17 23:30) 

すうちい

それはだね、その2つの理由はもちろんあるのだが、あまり大きくはない。何しろ目視できる太陽の大きさは腕を伸ばした先の10円玉ぐらいしかないから。
問題は青空だ。太陽からの光は酸素・窒素などの空気の粒や水蒸気の粒に散乱させられてしまう。この時波長の短い光の方が散乱されやすい。つまり青が最も散乱されやすく、空が青空となる。これをレイリー散乱という。この青空が邪魔で見えないわけだ。空全体が光っているようなものだからね。
by すうちい (2007-10-18 06:10) 

mistletoe

こんにちは。メッセージ送信しておきました♪
花咲かホルモン=花成ホルモン
科学の進歩ってスゴイ。けど、怖い。
でも研究した人はスゴイ!

ロウソク上から見るとこんなでしたっけ!
今晩確認してみます~
by mistletoe (2007-10-18 11:31) 

すうちい

熱いっすよー。気をつけてください。
by すうちい (2007-10-18 13:48) 

法然上人ver3

ありがとうございました。
納得です。
相変わらず学校の理科が
やたら難しいです。泣
by 法然上人ver3 (2007-10-18 21:56) 

takagakigumi

励ましを頂きまして、
ありがとうございました。
まだ落ち着きを取り戻せませんが、
がんばってまいります。
by takagakigumi (2007-10-20 00:15) 

サプライ

水素は分子が小さいからそして可燃性
なので怖いガスですね。
燃料電池のタンク700kもの圧力と聞いてます。

ローソク勉強になります。
by サプライ (2007-10-20 09:03) 

すうちい

>takagakiさん ゆっくりペースを取り戻せば良いんだと思います。私も10年前そうでした。頑張りすぎず、頑張ってくださいね。

>サプライさん 燃料電池、原理は簡単なんですけどね。問題は安全性ですね。特に自動車の事故の時の。

ローソクは、例えば上から見てもどうっていうことはないんですけど、思った以上に熱い。それを感じるだけでも重要だと思います。
by すうちい (2007-10-22 23:14) 

batta

イラスト見て、笑いながらもおお~っ!雰囲気つかんでますね~♪
よく似てます~!(^-^)v

ロウソクの科学…高校時代だったか、先生に勧められた本かも…って思います。結局読んだ事がないような…。
by batta (2007-10-24 20:56) 

すうちい

へへー、なかなかうまいでしょ。

ロウソクの科学はおもしろいんですけどね。なかなか読み通すのは…。
実験を再現した写真入りの本でも出ればおもしろいんですけど。
by すうちい (2007-10-24 21:02) 

いっぷく

ロウソクの科学は高校時代に読みました、推薦図書のような経緯で
読んだのかもしれない。
そして何年か後になって私は自分でローソクを作るようになりました。
いまでも我が家のキャンドルは手作りです。
パラフィンワックスにステアリン酸、マイクロワックスなどを混ぜクレヨンで色付けをしています。
by いっぷく (2007-10-29 21:17) 

すうちい

こんにちは、いっぷくさん ローソクの手作りですか!すごいですね。しかも本格的。私も和蝋燭の体験手作りはやったことがあります。あまりうまくできなかったなぁ。
by すうちい (2007-10-29 21:46) 

いっぷく

すうちいさん こんにちは
たまたまですが、ローソク作りを記事にしました。
通常は筒とかに流し込んだりして作るローソクですが、
それとは別の方法で作ってみました。
太くて長いので筒型で作ると固まるのに時間がかかるのですが、
急激に固形にする方法で完成させました。
by いっぷく (2007-11-01 05:12) 

すうちい

いっぷくさん、こんにちは。見てきました、ロウソクづくり。なるほど、これなら太いロウソクが簡単に作れますね。今度やってみようかな。
by すうちい (2007-11-01 10:23) 

いっぷく

すうちいさん こんにちは。太くて炎も長く伸びるのですが、ススが出るのに気がつきました。もっと細い芯で細いキャンドルを作っていたので気にならなかったのですが。芯との関係をもう少し色々試さないといいものができないので、まだ実験中のようなものです。
by いっぷく (2007-11-05 19:43) 

すうちい

そうですね、供給されるロウの蒸気と酸素の関係でしょうね。難しいもんですね。でもそれを調べるのも楽しそう。
by すうちい (2007-11-07 18:38) 

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