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入試の山場、中盤終了。飲む酒は甘くも苦い。 [徒然]

 さて、高校入試は中盤の山場、開成国立附属高校が終わった。結果も一昨日の学芸大附属外部受験の2次発表でおしまい。まぁ、まだこれから開成と筑附、お茶女の繰り上げ合格が出るけどね。

 結果は、毎年のことだが、あたりまえのことだが、全員を入れてやれたわけではない。

 僕の持ち生徒はこの国立・開成受験生が多い。受け持ちの中399人中66人、3分の2がこの10日から13日に第一志望を受けた。今年は主な発表の日に授業がなく、家にいての教室スタッフとの連絡や生徒からの連絡だけの情報なので、まだ全容をつかんでないけど(今日の夜、授業の時見てくる)、合格率は8割ちょっとぐらいな感じ。

 学大内部で2倍ぐらい、外部でいずれも5~10倍ぐらいの難関だから、合格率としては誇れると思うんだけど、でも落ちた生徒の顔を思い浮かべるとちょっと辛い。1年間ハードな、ハイレベルな内容によくついてきたんだから、頑張ってきたんだから、入れてやりたいよなぁ。

 また、落ちた生徒が「悔いはありません。ありがとうございました。」なんて言ってくれるので、どっちが慰められてるんだか。 (o・_・)ノ”(ノ_<。)

 

 今週は立花隆「小林・益川理論の証明」を読んだ。中学生向けではないので理科散歩のナンバリング本には入れないよ。

 小林、益川両氏は去年ノーベル賞をとったよね。その対象「小林・益川理論」「CP対称性の破れ」クォークを6種類想定すると証明できるというもので、一般的には意味不明である。σ( ̄∇ ̄;) 量子力学で、素粒子論だからね。僕も物理屋(生物屋だよ)じゃないので、本質的なところがよく分からない。表面的なところは分かるけどね。

 で、この本はそのあたりを少しは分かりやすく解説してくれるのかと思ったら、そういう本じゃなかった。「小林・益川理論」を実験データで「証明」し、ノーベル賞受賞を大きく後押しした筑波の高エネルギー研の物語、いわば“プロジェクトX”でした。

 

 さてまずお勉強(物理屋じゃないので、ちょっと違ってるところがあるかも)。物質は100種類あまりの原子でできていて、その原子は陽子、中性子、電子からできている。今中学ではこの辺はあまりりゃんとはやらない。次の教科書でちょっと復活する。

 陽子、中性子はさらに素粒子であるクォークが集まってできている。クォークにはアップダウンチャームストレンジトップボトムの6種類があり、例えば陽子はアップ2つとダウン1つが結合してできている。ちなみにquarkという名前はジェームズ・ジョイスの小説の中の鳥の鳴き声からとられた。それから電子はそれ自体が素粒子だよ。

 「小林・益川理論」は、このクォークがアップ、ダウン、ストレンジの3つしか見つかっていないときに、6つあることを理論的に予言した。

 

 「CP対称性の破れ」だが、Cは荷電共役変換;Charge Conjugation、Pはパリティ変換;Parityの頭文字で、意味不明ですな。たは。 (ー○ー)=3

 内容としては、ビッグバンのあと、今の宇宙に存在する物質と、電荷などの性質が反対の反物質が真空の相転移(状態変化のようなもの)によって同量できた。が、物質と反物質はすぐにくっついて(+と-、N極とS極が引っ張り合うように)ニュートリノやエネルギーになって消滅してしまう。

 全部の物質と反物質が消滅してしまうと、すると宇宙には何もなくなってしまうのだが、物質の方がちょっと寿命が長くて残り(じゃぁ反物質はどこに行っちゃうのか?が僕にはよく分かってない)、今の我々が物資として存在できるらしい。

 物質と反物質が同寿命であればCP対称でこの世は、同寿命じゃない、つまりCP対称性に破れがあればこの世が(うつつ)であることが証明できる。

 反物質というとSFチックで、そんなものが存在するのか?と思われがちだけど、電子(-の電荷を持つ) の反物質である+の電荷を持つ陽電子は簡単に作れ、癌の検査に最近では用いられるPET(高性能のCT、MRIみたいなもの)で利用されている。

 

 さて、その「CP対称性の破れ」を証明するために、電子と陽電子を光速の99.99999975%の速さに加速してぶつけているのが筑波の高エネ研の人たちで、その功績は小林・益川両氏のノーベル賞受賞理由にちゃんと書かれている。「Belle」がそうだよ。

 小林氏と益川氏による1972年の説明(小林・益川理論)の重要性が科学界で完全に確認されるにいたったのは、ごく最近のことである。この業績に対し、両氏にノーベル物理学賞が与えられる。

 両氏は対称性の破れを標準理論の枠組みにそって説明しつつ、さらにこのモデルが第3世代のクォークを含むまで必要であることが必須であるとした。ここで予言された新しいクォークの仮説は近年の物理実験で確認された。

 さらに最近、2001年にこのような対称性の破れを示しす、より多くの現象が米国スタンフォード大のBaBarおよび筑波のBelleという2つの検出器によってそれぞれ独立に検証された。その結果は、小林氏と益川氏の30年近く前の予言と完全に一致した。

 BaBarの方が先発してるので先に書かれてるけど、内容はBelleの方がぶっちぎってる。そのBelleの活動を詳しく追ったのがこの本だ。2000年に朝日新聞が刊行していた科学雑誌「サイアス(前身は科学朝日)」に連載されていたものが中心となっている。

 サイアスが2000年12月号で廃刊になったので、この連載も途中で終わってる。それを補完する内容が少し加えられたのがこの本だ。素粒子論は読み飛ばすとして、全体は“プロジェクトX”だからまぁ高校生ぐらいになれば読めないこともないでしょう。おもしろかったよ。やっと全体像がちょっと見えたよ。

立花隆 小林・益川理論の証明 陰の主役Bファクトリーの腕力

立花隆 小林・益川理論の証明 陰の主役Bファクトリーの腕力

  • 作者: 立花 隆
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2009/01/20
  • メディア: 単行本
    価格 : 1995円

 

 

P1050228.JPG

 すうちいは尻尾と耳がアメリカン・ショートヘアー。白い毛はチンチラだよー。どっちが父・母かは忘れた。これは年賀状撮影の時、途中で逃げ出すすうちい。

 

 さて、昨日は神奈川県立高校の入試でした。来週が都立、埼玉、千葉県立高校の入試で、これで今年の入試が終わる。あとちょっとだ。教え子もそうじゃない人もみんなガンバってね。( ̄ー ̄)/~


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アヨアン・イゴカー

>筑波のBelleという2つの検出器
プロジェクトXわくわくしますね。
全くの門外漢ではありますが、物理学の話は、私を魅了して止みません。

>すうちいは尻尾と耳がアメリカン・ショートヘアー。白い毛はチンチラだよー。
ななんと、すうちい様、お生まれにそのような恐れ多い由緒があったのですね!ちんちらもアメショーもとっても可愛いです。
by アヨアン・イゴカー (2009-02-19 18:43) 

すうちい

物理はよく分かんなくてもおもしろいんですよねー。
やっぱり究極のところを見ようとしてるからかなぁ。

可愛いんですけど、この長い白い毛があちこちについて困りもんです。^^;
by すうちい (2009-02-19 21:56) 

いっぷく

あり得ることですがこんなにはっきり見たのは初めて。
すうちい様の遺伝的形質は毛にこんなにはっきり出たんですね。
by いっぷく (2009-02-19 22:31) 

3KN木のR・S

パソコンのアドレス持ってないので、こっちで質問します。          
                                            化学分野で、化合後の物質や溶液系統の問題で「何色になるか。」って聞かれた場合、赤色や黒色、みたいに答えないと不正解になるんですか?

今更の素朴な質問です!       
by 3KN木のR・S (2009-02-20 13:13) 

すうちい

>いっぷくさん 遺伝はまか不思議なり。
性格は若い時はおきゃん(←死語?)な娘でしたからアメショーかなぁ。^^
by すうちい (2009-02-20 13:42) 

すうちい

>R・S君 「~色」をつけるべきかどうかという質問なのかな?
基本的にはつけた方が良いね。「赤」で×になることはないけど。
もちろん「赤かっ」は変だけどな。^^
君たちが習ったことがない色が出ることはないから、それをしっかり覚えて望むようにね。
ガンバレー!
by すうちい (2009-02-20 13:46) 

R・S

ありがとうございます。笑

by R・S (2009-02-20 14:39) 

すうちい

。( ̄∇ ̄)y
by すうちい (2009-02-20 14:55) 

R・S

再びきてしまいました。汗

反応の質量比と原子の質量比って何が違うンですか?
by R・S (2009-02-20 15:39) 

すうちい

反応の質量比は、例えば鉄と硫黄を何gずつ混ぜるか、ということ。まぁ、7:4だよね。
原子の質量比は原子1個の質量の比。鉄と硫黄だと原子が1個ずつで反応するから、これも7:4。
酸化銀の場合、Ag2Oだから、反応の質量比は、27:2だけど、銀原子は2個だから、原子1個の比は、27/2:2=27:4になる。

都立で原子1この質量比が出る可能性は低いけど、一応ちゃんと出せるようにね。

渋谷に授業をしに行くので、ここからの解答は夜中になるよ。分かんないところは質問を入れといてくれ。Q○○○の方でも良いよ。
by すうちい (2009-02-20 15:47) 

R・S

ありがとうございます。

Q○○○は最後の文字を忘れたので、辿りつけませんでした。笑

by R・S (2009-02-20 17:16) 

すうちい

君の理科のクラス名の最後のアルファベットと同じだよ。
(渋谷から)
by すうちい (2009-02-20 17:28) 

R・S

ありがとうございます!見つけました^
他に疑問に思ったことがあったら、次からそっちにかきまーす。
by R・S (2009-02-21 13:14) 

すうちい

小さいことでも質問しといで。
お姉さんに聞くのも有効!
by すうちい (2009-02-21 15:35) 

サプライ

宇宙は現在地球の人口と同じで
急激に膨張しているようなので
最終的には更なるビックバンでしょうか(汗)
by サプライ (2009-02-22 11:42) 

すうちい

どうなっちゃうんですかねー。
CERNのLHC(だったかな?)ではミニブラックホールができるかもしれないと言っていたような…(汗)
by すうちい (2009-02-22 22:55) 

玲音

はじめまして。
実家のネコは、半分ペルシャでした。ある家で大事に飼っていたペルシャ猫が何故か妊娠し、生まれて来たのは毛がふっさふさのキジネコ・・・その1匹をもらいうけたという訳です。
別館があるのですね。理科好きの子供の為にも参考にさせて頂きます。
by 玲音 (2009-02-23 10:36) 

すうちい

こんにちはー。

見事に遺伝子が混ざりますよね。知識としては学校で習って持ってるわけですけど、やっぱり不思議だなぁ。

是非別館もご利用ください。そうだ、100冊目を入れねば。^^::
by すうちい (2009-02-23 14:31) 

SAKANAKANE

素粒子は、20代の頃にハマリました。
でも、この20年程の間には、予想してたよりは大きな発見や進展は有りませんでしたね。
すうちいちゃん、パーツ萌え~♪
by SAKANAKANE (2009-02-28 09:03) 

すうちい

加速器という人類が作り上げた最大の機械で物質の最小の単位を見るんですからね、素粒子萌え~♪

今度は手のアップを撮ろうかな♪
by すうちい (2009-02-28 10:13) 

�����ե���5 ���Щ`

�����ȥȥꥬ�`(DC)[FPS]��δ
by �����ե���5 ���Щ` (2013-11-01 06:46) 

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